ホワイトバンドは2005年、日本を席巻したといっていい。アフリカなどの飢餓について、これほど日本の若者が身近に感じてなにかしなくては、と思ったことはかつてない。イギリスで始まったこの運動が、日本で受け入れられたのはPR会社サニーサイドアップやクリエイティブエージェンシー「サンステナ」などによる、運動のデザインが受け入れられたから、なのだろう。
green birdもまた、デザインの大切さを身にしみて活動してきた。さてマスコミには決して顔を出さないサニーサイドアップの若木社長、次原悦子さんにホワイトバンド運動について、ハセベケンが率直なところを聞いてみた。
ハセベ
しかし短い間に大変な盛り上がりになってすごかったですね。その分バッシングなんかもあったりして。
次原
私たちも、活動しながら勉強してきたところはありますから、そのたたりに行き届かなかったところはあるかも知れません。サイトなどには説明をきちんとしていたのですが、ちゃんと伝わっていなかったのかもしれないですね。私自身も、ホワイトバンドについて最初に知ったときは募金のようなkつどうだと誤解していたくらいですからね。
ハセベ
でも理念はほんとうに素晴らしいものだと思いますし、バッシングする前にいろいろと調べてほしいですよね。ぼくもいろいろと批判されることもあり、そういった声に真摯に耳を傾けて参考にさせていただいているつもりなんですが、根拠がない非難や中傷をされることもあって、落ち込むことやつい腹を立ててしまうこともあるんですよ。
次原
私も落ち込みましたよ、今回は。ずいぶんマスコミでも言われましたからね。ネットでは匿名の意見で事実と違うことをずいぶんと広げられてしまいましたし。どうしてもわかってくれない人たちの存在というのは、どうすることもできない部分があるじゃないですか。中田選手にちょっと愚痴みたいなメールをしたら、怒られちゃいました。『正しいことをしているのに、何言ってるの、そのうちバッシングしている人たちも間違ってたことに気が付くよ』ってね。実際に難しいことですし、新しい概念ですからね、日本人にとっては。
ハセベ
募金じゃなくて、社会の仕組み全体を変えていくことを低減していくという運動ですからね。
次原
私も知らなかったわけですから。数年前にも飢餓の問題に関するキャンペーンに、中田選手を出演させてもらえないかという提案を受けたことがあるんです。出もそのときには、私にはその活動がぴんとこなくて断ってしまいました。説明尾あまりちゃんとしていただけなくて、まだわかっていなかった部分もありました。でも、ホワイトバンド運動はイギリスとサイトを見て、すぐに夢中になってしまったんですよ。クリエイティヴ・デザインのすばらしさに引き付けられました。こういうものなら、可能性があるなって。
ハセベ
やっぱり、かっこいいということ、人にしっかり伝わるビジュアル、印象を強く付けるキャンペーンをしないと、多くの人には伝わりませんよね。
次原
それで、たとえばどれだけひどい貧困が現実にあるのか、そのためにはたとえば募金をいくらしたって追いつくものじゃないということを知りました。アドボカシーという考え方も学びました。政策を提言していき、具体的に世の中を変えていく運動ですよね。
ハセベ
そうですね。それが今すぐにお金を送るという行為とは違うこと、時間もかかるけれど、それだけ根元的な変化をもたらすこと。血の出る革命じゃないからそういう意味では目立たないけれど、ほんとうの意味で世の中を変えることですよね。そのことをよりたくさんの人がわかってくれると時代は変わるんですが。
次原
最初は会社のスタッフも、なかなか理解できないじゃないですか。いったいどうしちゃったんだ、と戸惑っていたと思いますよ。私自身も、例えばグッズや印刷物などを発注するときにはビジネスだから当然見積もりが安い物を選んだりしていたわけですよ。でも、それじゃあダメなんだ、海外に発注するときにはフェアな、きちんとした値段で取り引きする、フェアトレードという考え方も、本当の意味で知ったのはホワイトバンドをやり始めてからです。
ハセベ
アーティストの方々も、運動を通していろいろ勉強されていますよね。時代もやはり変わってきましたからね。apバンクの運動も盛り上がってますし。
次原
そうなんですよ。世界を見てもね。今までずっとこの貧困をつくり出してしまう仕組みを変えることはできなかったわけじゃないですか。でもこの時代なら、変えられるだけの知恵を出すことはできるんじゃないか、それを私たちがしなくてはいけないんじゃないかって思うんですよね。そのためには、まずみんなが気がついてくれること。ホワイトバンドもその意味でとても重要なんです。そして、これからはやはり教育だと思ってるんです。
ハセベ
そのとおりですね!
とにかくはじまったばかりの日本のホワイトバンド運動。これから、本当の意味でアドボカシー運動は広がっていく。運動の意味はその先に問われるもの。確実に、必要な時間を使って、世界を変えていきましょう。
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