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坂本:
1回目のFUJI ROCKには、タワーレコードのショッピングバッグをゴミ回収用に提供したんです。で、あのときは台風が来て、1日中止になってしまって、主催者が財政的にいきなり大変なことになった。でも、ぼくたちとしては野外フェスティバルというものを日本に根付かせたいって本気で思ってましたから、力を合わせて運営していこうということになった。で、2年目からはゴミのことにももっと積極的に取り組もうと、NGOの「A
SEED JAPAN」と協力してタワーレコードはオリジナルゴミ袋を配布するコラボレーションをはじめたんです。
ハセベ:
もう今、世界一きれいなフェスですよね、フジロック。
坂本:
きれいですね、フェスのあとの山。8年もやってると、ボランティアで手伝ってくれてた方が学校卒業して、故郷に帰ってそれぞれの場所でNPO的なものをつくって活動をはじめたりしてます。ゴミ袋を提供したりもしています。広がりも出てきてるんです。そういう活動を通して、野外フェスの楽しみ方とか、やる意味とかを来てくださる方々に感じてもらい根付かせていくということができていったということですね。
ハセベ:
フェスで体験したことや環境について考えたことを、日常にみんなが持って帰るというのがいいですよね。
坂本:
とはいえ、自分たちでさえ最初は難しかったんですよね。たとえば渋谷の街頭でゴミを拾うというのは、ちょっとカッコつけちゃって、なんていう空気も7年前にはありましたから。なんとかタワーレコードの渋谷店なんかでもやろうと思ったんですが、なかなか難しかったんです。そうこうするうちに、ハセベさんたちが表参道で朝そうじを始めるという。以前からハセベさんとは仕事でおつきあいがありましたからね。
ハセベ:
代理店にいたときに、タワーレコードさんの『NO MUSIC, NO LIFE.』キャンペーンのお仕事をさせていただいていました。それで、green
birdを立ち上げたとき坂本さんにお願いにあがったんです。
坂本:
それでパートナーとしてやっていこうという話になりました。とりあえず、FUJI ROCKで使っているゴミ袋を使ってもらって。それから、手袋はあらたに作って提供しました。今度はgreen
irdのオリジナルゴミ袋ですね。
ハセベ:
そうじ道具もファッションだと思うんですよね。この手袋は評判いいんですよ、すごく。この袋も。今までボランティアしてなかった人たちが参加しやすい。
坂本:
FUJI ROCKのゴミ袋のデザインも、一昨年は立花ハジメさん、横尾忠則さんのイラスト、去年はクラブキングの桑原茂一さんに作ってもらって。
ハセベ:
すごいよなあ。ありえないですよね、普通。豪華ですよね。
坂本:
豪華なんですよ。でもみなさん、ボランティア参加していただいているんです。いきなり難しいコンセプトとかが書いてあるよりは、楽しい雰囲気、やはりフェスですから盛り上がる感じで環境のことも考えたいですよね。今年は糸井重里さんのコンセプトでデザインは岡本太郎さんの顔と作品、コピーは『Be
TARO!』。
ハセベ:
ものすごい迫力ですよね、いいなあ。とにかく活動参加への敷居を低くしたいですね。みんな一度そうじしたらいろいろ分かると思うんですよね。
坂本:
きっかけを持ち帰ってほしいと思ってるんですよね。堅苦しくなく、環境のことを考えるというような。そういうスタンスがいいのかなと。昨年から、ゴミ袋はフェスの会場で回収したペットボトルをリサイクルした原料を使ったポリペットという再生フィルム素材製品を使って作っています。そして、今年からはゴミ袋配布のときなどに使っているスタッフTシャツやノベルティを作るにあたってフェアトレードポリシーを導入してます。
ハセベ:
フェアトレードも大切なコンセプトですよね。
坂本:
まだそれほど一般的には知られていないかもしれませんが、貿易によって貧困を減らすことが目的で、例えば、有機栽培を行う農家から綿花を買うことで環境にも優しくなるし、経済的に弱い立場の生産者に仕事の機会を提供することもできるんです。今年はNGOの”グローバル・ヴィレッジ“からTシャツ200枚を購入しました。それからノベルティのエコバッグはオーガニックコットンを使って5000個製作しました。
ハセベ:
そういうグローバルなことを考えながらローカルなそうじ活動をするというのがいいですね。いろいろなことにつながっていきますよね、こういう活動は。ぼくはゴミの問題はとりあえずかかわっていきやすいと思っているんです。どうするとどうなるかわかりやすいですし。
坂本:
若い人に物欲とか権力欲とかあんまり持ってない人が増えている気がするんです。そういう人たちがある程度歳をとってくると世の中とは関わりあいたい、という気持ちになってくるみたいで。それで、ボランティアに自然に参加してくれる。
ハセベ:
一人でやるのはちょっとだけど、みんなと一緒ならってね。そんな感じがいいですよね。いい方向ですよね。ぼくは日本の未来って、明るいんじゃないかと思うようになっているんですよ。
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