volume 74 (『ソトコト』 2009年12月号掲載)
今回の対談のお相手は、グリーンバードの副代表兼、
ハセベケンの右腕で、敏腕スタッフの大澤真輝さん。
日々一緒に仕事をしているツートップ!
最初は照れまくっていた2人も、気がつくとお互いの本音が……。

 グリーンバードの有給スタッフとして働く大澤真輝さん。現在大澤さんは、掃除現場の統括、新チームの立ち上げ、全国のチームリーダーとの連絡、他のNPOとの交流など様々な業務を抱え、多忙な毎日を送る。代表として外回りが多いハセベケンに対し、大澤さんは組織内部を支える縁の下の力持ち! そこで今回は、2009年度のまとめと今後のビジョンについても語ってもらいました。

ハセベ
今さらだけど……改めてよろしく(笑)。今日は大澤くんとこれまでの活動と来年以降について語りたいと思います! ところで、大澤くんって何年目だっけ。ずっといるような気がするけど……。
大澤
2007年の4月に入って、今年で3年目です。
ハセベ
最初、ユニークな理由でグリーンバードを知ったんだよね。
大澤
はい。2003年の春ごろに、表参道で空き缶とペットボトルのリサイクルステーションのデモをやっていて。そこに拾った空き缶を入れたら「当たり」が出て、ペットボトルでリサイクルしたTシャツが貰えると言われたんですよ。で、当たったレシートを送ったら、グリーンバードっていう団体から返事がきて。それがグリーンバードを知るきっかけでした。
ハセベ
当時は下北沢の掃除によく来てたけど、どうして掃除に参加しようと思ったの?
大澤
その頃ちょうどいろいろとモヤモヤとしていて、何か活動してみようと。当時、僕は印刷会社でコピーライターをしていたんですが、紙の大量消費の中でもどかしい思いを抱えていたんです。そしたら知人に「大澤さんは文章を書くより自分が媒体になって動くほうがいいと思う」と言われて。確かに、万人に伝える言葉を考えるより、自分で動いて身近な人に伝えるほうが合ってるな、と。しかも当時の彼女にフラれ、ますますモヤモヤ……(笑)。それで、掃除に参加したんです。

グリーンバードのヴィジョン

ハセベ
参加したタイミングも良かったんだよね。グリーンバードが立ち上がって3年目くらいで、チームも日本中に広がってきて。これ以上僕ひとりでは無理だから人を雇おう、と思った矢先に大澤くんが来て、引き抜いたんだ。その結果、大澤くんは本当によく働いてくれて、おかげで全国にチームが増えて。入った当時はまだ7チームくらいだったよね?
大澤
今29チームなので、22チーム増やしたことになりますね! もちろん僕だけの力では全くないのですが。
ハセベ
でも3倍になったって凄いよね。実際何か入ってみてどう?
大澤
いろんな人と会えて楽しいですね。でも増えた分、遠方の各チームとのコミュニケーションが難しいのが現状です。
ハセベ
確かに。僕らの活動は企業とは違い、お金を稼ぐ直接的な方法がない。そのかわり、地域に入ってコミュニティをつくり、仲間を増やしてうまくいけばスポンサーがついて……。だから、まずはコミュニティや各チームリーダーと信頼関係を築くのが大事なんだよね。
大澤
そうですね。僕にとって、一番のお客様は参加者。でも、各チームリーダーもやはりお客様で、フォローすべき存在。かといって僕らが全部介入できないし、各地の色が出るよう各リーダーの意向に任せているんですが、どこまで関わるべきか、関れるのか悩みます。でも、気を使うことも含めて面白い仕事ですね。
ハセベ
大澤くんって本当に楽しそうに仕事をするよね。しかも、グリーンバードを通じて、奥さんも見つけ、子どもにも恵まれ!
大澤
はい! 昨日も駒沢の掃除に親子3人で行って楽しんだり。普通の会社ではできない、いい意味で公私混同をしています。
ハセベ
でも、奥さんのご両親はどうだったの? NPO職員って、世間的な認知はまだ低いのが現状だけど……。
大澤
結婚の挨拶に行った際、「NPOで食べていけるのか?」、とお義父さんにとても心配されました(笑)。でも、きちんとしたお給料をいただけているので、充実した結婚生活を送れて(笑)。今はお義父さんも応援してくれています!
ハセベ
大澤くんにとって、今まで一番印象深かったことは?
大澤
グリーンバードを通じて知り合った方に、お気に入りのミュージシャンのライブに呼んでもらい、ブースを出展できたこと……かな。
ハセベ
なんだそれ(笑)。
大澤
でもそうやって、ひょんなことで人と繋がっていろいろなことができるのが、本当に面白いと思ったんです。あと、以前、ちょっと僕たちの活動主旨に合わない会社から出資の話をいただいた際、僕がハセベさんに「友達に嫌われるようなことはやめましょう」と言ったことがあるんです。言いながら自分でもハッとして。それ以来、それは自分の中でのポリシーです。
ハセベ
そんな良いこと言ってたっけ(笑)。ところで、これからの目標は?
大澤
商店街や企業の人も含めて、各地に友人を増やすこと。あと、各地のチームに資金を与えて活動の範囲を広げていきたい。そしてやはり団体全体として、今より多くの人にグリーンバードのことを知ってもらいたいです。
ハセベ
ゆっくりでいいので、僕たちの活動に共感してくれる人たちの輪を広げていきたいね。そして、各エリアでサスティナブルに続く仕組みをつくりたい。2050年までには、すべての街からゴミがなくなって、グリーンバードが解散できるような社会になればいいよね!
大澤
海外にもチームができたから、世界中のゴミをなくすまで解散できませんが(笑)。でも、グリーンバードに興味を持ってくれた人と一緒に少しずつ社会を変えていければ素敵ですね。
●おおさわ・なおき
グリーンバード副代表。1978年、新潟県に生まれる。2000年、東洋大学卒業。印刷会社でコピーライターとして勤務しながら、03年よりグリーンバードの活動に参加。04年より同団体の事務局スタッフとなり、副代表に就任。現在、子育てとNPOライフを満喫中。
●ハセベ ケン
渋谷区議会議員、NPO法人green bird代表。
1972年3月東京都渋谷区神宮前に生まれる。専修大学商学部卒業。2002年に広告代理店(株)博報堂を退社。その後、ゴミ問題に関するNPO法人green birdを2003年1月に設立。原宿・表参道を中心にゴミのポイ捨てに関するプロモーション活動を開始する。2003年4月に渋谷区議に当選。現在、渋谷区議会議員・無所属。
ハセベケン事務所ホームページ