(『ソトコト』 2006年3月号掲載)
神宮前小学校の児童たちがデザインし、葉の落ちた冬のケヤキ並木を彩っているTシャツフラッグを、リサイクル・ペットボトルでつくったサントリーさん。クリスマスのライティング・オブジェを太陽電池で輝かせた三洋電機さん。そんな企業と地域とgreen birdが繋がって、この街はますます進化しています。

 昨年の12月のクリスマス。短い期間だったけれど、光り輝く表参道が戻ってきた。今回は、三洋電機とのコラボレーションで、太陽光発電の電力によるライティング・オブジェが点灯された。表参道を自然エネルギーで美しく飾ること、行き交う人々にメッセージを楽しく伝えていくこと。三洋電機は繰り返し使える充電池を前面に押し出すなど、環境への意識をよりいっそう深めた新しい企業理念をアピールしている。表参道はそうした活動を伝える格好の場所でもある。メディアとしての街、というgreen birdの考え方の基本の一つの実践だ。

神宮前小学校の生徒を連れてサントリー武蔵野ビール工場を見学。缶やペットボトルのリサイクルについて学ぶことができた。

 今年に入って、1月18日から恒例となった神宮前小学校の「神小KIDS表参道MUSEUM2006」が開催された。美術の山田和弘先生の指導のもと、子供たちが毎年、表参道をオリジナリティ溢れた作品で楽しく飾るのだ。今年は、Tシャツ。みんなが作ったオリジナルTシャツによるフラッグが、表参道を飾った。毎年表参道を訪れる人々を楽しませてくれる、子供たちのアート、今年のTシャツの素材は、サントリー製品のペットボトルをリサイクルして作ったもの。ハセベケンの後輩であるこの学校の子供たちはここ数年、green birdが総合的な学習の時間を手伝っていることもあり、卒業したら中学校の夏休みの宿題でそうじ活動についてレポートを書いたりするなど、地域社会での活動参加について、しっかり堅実に学びつつある。そしてサントリーの武蔵野ビール工場の見学に、この間もハセベたちとともに行ってきた。サントリーは、green birdの立ち上げからずっと協力体制をとってきた企業だ。そうやって多くのイベントや活動が、力をあわせていっそう効果的なコラボレーションとして行われている。

2006年1月、サントリーのペットボトルから生まれたのが『神小KIDS表参道MUSEUM』展示用のフラッグ。147枚のTシャツフラッグがはためいています。

 green birdはNPO法人として、市民と、役所と、企業とをうまくコーディネイトして、どうしても埋まりづらい互いの溝をなくし、うまいこと社会がまわっていくように動くことを一つの目標にしている。区会議員としてハセベは行政に働きかけて企業へのアレルギーをなくすための努力を続ける。企業にもより柔軟で前向きな参加を求めている。未来の主役である子供たち、小学校との交流のときにも、学校、企業、地元住民がうまいことスクラムを組んでさまざまなことを実現させている。もちろん、これで満足、というわけにはいかない。まだまだ、できることはいくらでもあるなあ、とさまざまな企画を考えている。

太陽光発電によって表参道のライティング・オブジェを点灯。環境に負荷をかけない美しい光に、道行く人は足を止める。(写真左)eneloopで光るオブジェ『ココロのループ』の制作も神宮前小学校の児童によるもの(写真右)。


 

 

 

 

 

 

 

神小KIDS 表参道MUSEUMに
遊びに来てください!
渋谷区立 神宮前小学校教諭
山田和弘さん
表参道にはためくTシャツ型のフラッグは、神宮前小学校の児童たちが描いたものです。この神小KIDS表参道MUSEUMは2003年に始まったのですが、展覧会を開くに表参道は自分たちの街であるということを再認識させようと思い、『ピカピカケヤッキー大作戦』という美化運動などで子供たちを教室から表参道に引っ張り出しました。将来「表参道に自分の作品を飾ったんだよ」「この街が自分の故郷だ」なんて自信を持って言ってくれたら最高です。自分の街に愛着が持てるということはとてもすばらしいことだと思います。自分たちが経験したように、またはそれ以上に、未来の子どもたちのために想い、少しでも行動に起こしてくれたらといいなと思います。
地球といのちのために、
表参道でのイベントは最初の一歩です
三洋電機株式会社 コーポレートコミュニケーション本部
平田勇人さん
クリスマスイベントで扱ったeneloopは、1000回繰り返して使える、地球環境に良い「21世紀の新電池」です。展示ブースの隣では、太陽光発電でライティング・オブジェを点灯させて当社のクリーンエネルギー事業を紹介したのですが、情報への感応度が高い人々が集まるエリアなので、地球環境にも敏感な方々が沢山ブースに来場してくださった、という実感があります。三洋電機は「Think GAIA」というビジョンを掲げ、「地球」と「いのち」のために何ができるのかを常に考えて事業を行っています。今後、eneloopを題材に小学校で環境授業を行います。このような活動を通じて、日本の乾電池文化を変えていきたいですね。
サントリーもgreen birdを
応援しています!
サントリー株式会社 文化事業部部長
坪松博之さん
サントリーでは、「キッズ・ドリームプロジェクト」を2004年6月から本格的にはじめました。環境、スポーツ、音楽、美術の4つの「たのしい」プロジェクトを用意して、子供たちの活動を応援しています。その意味もあり、神宮前小学校の子供たちに武蔵野ビール工場に見学に来ていただいて、当社のゴミ分別についていろいろとご説明したり、今年の「神小KIDS表参道MUSEUM」でペットボトルのリサイクル製品を使っていただくなどの活動でも、手ごたえを感じながらサポートさせていただいています。ハセベケンさんとgreen birdの活動には生活者、さらには「地元の人々」という感覚がある。だから一緒に活動していると愛情や気持ちが感じられます。

 

●ハセベ ケン
渋谷区議会議員/NPO法人green bird代表
0972年3月東京都渋谷区神宮前に生まれる。専修大学商学部卒業。2002年に広告代理店(株)博報堂を代謝。その後、ゴミ問題に関するNPO法人green birdを2003年1月に設立。原宿・表参道を中心にゴミのポイ捨てに関するプロモーション活動を開始する。
ハセベケン事務所ホームページ  http://www.hasebeken.net/

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