(『ソトコト』 2004年12月号掲載)
下北沢、福岡、駒沢と、活動が広がっていくgreen bird。やっぱり、街によってそれぞれの個性がある。人が集まってきてつくるものだから、おのずと違いが出てくる。そこがまた、面白いんです。

ハセベ:
いやー、今日のそうじもご苦労様でした! でもシモキタはほんと女の子の参加が多いよね。

諸治:
そうなんですよ。今日なんかは男がこれでも多いほう。やっぱり、女性のほうがこういう活動には興味があったりするんですかねえ。


ハセベ:
うちに来るメールもやはり女性が多いからね。しかし一年、しっかりと活動が継続でき立派だよ。諸治くん、ほんと、君を支部長にしたのは正解だったよ。誰が見ても罰ゲームで掃除やってるように見えるからね。

諸治:
そういう意味でですか(笑)。実際、ほかのメンバーにはありがとうって言ってくれる人も、最初はぼくにはぜんぜん声をかけてくれなかったんですよ。本気で落ち込みましたよ。


ハセベ:
いいのいいの。そういう見た目がコワイ感じのヤツが実は支部長で、すげー頑張ってたりする。肩ひじ張ったまじめさとは違ったカジュアルさというのがgreen birdの活動の基本だから。

諸治:
ハセベさんが表参道ではじめたときは、一人でそうじしたこともあったって聞いてたからどうだろうなと思ってたんですけど、シモキタの場合は最初から10人くらい集まりました。まあ、定例のそうじが日曜日の午後という設定なので集まりやすいというのがありますしね。


学生スタッフ・古池:
ぼくも、ソトコトとか、green birdのホームページとかで活動を知って、参加したかったんだけど平日の朝そうじはスケジュール的に無理だったんです。それでシモキタのほうに連絡してそうじに来るようになりました。


ハセベ:
そうじをはじめて、何かシモキタが変わった感じはある?

諸治:
商店街の方々の意識は変わってきていますね。ぼくたちは表参道の商店会の活動からはじまったハセベさんたちと違って、シモキタ出身とか在住とかではないじゃないですか。だから余計に自分たちもやらなければと思ってらっしゃるようです。はじめは怪しいと思われてたかもしれませんけど。地元の人と話してると、わかりやすいし間口が広くて参加しやすい、ひとつの活動として文化になりやすいね、と言われました。受け入れていただけているのだ、と励まされますよね。


ハセベ:
正直言って心配もしてたんだけど、1周年のそうじ、60人くらい集まって盛り上がったよね。福岡も頑張ってるんでいいライバル同士になってるのかな。

諸治:
福岡支部は集まってる方が幅広いらしいですよね。うちはどうしても若い人がほとんどになりますが。


ハセベ:
逆に表参道は小学生もやってる。夏休みのレポートでも環境を取り上げてたりして。green birdと一緒にそうじをしてた小学校から中学に進学した子供たちが、4人も取材に来たよ。いますぐには無理でも、20年後にはずいぶんと変わる。そんな風に活動していきたいんだよね。

諸治:
15年後には、シモキタはもうすっかり変わってしまうわけですよ。10年後には駅が地下化する予定なんですね。例の開かずの踏み切りもなくなる。駅前にはロータリーもできたりする計画になっているので、外見からいったらぜんぜん違う街になる。変わったシモキタに、ぼくらがやっていることがどういう風にその10年後、15年後にかかわっていけるか。そこは考えるところですね。


ハセベ:
続けていくことが大事だと思うんだよね。規模をひたすら大きくしようって無理してもしょうがない。ぼくらはgreen bird宣言をしてくれた人の数だってふだんはわざと数えてない。名簿なんかも作ってない。みんなが宣言してポイ捨てをしないでくれることが大事で、その人数がこんなに増えましたっていう数をアピールしたいんじゃないから。実際に街がきれいになっていくことが大事なんだ。だからこそ、きちんと世代も受け継いでいくことが重要になってくるんだと思う。そういった経験を積んでいくこと、ひとつひとつのプロセスをしっかりとね。

今回の対談は下北沢駅周辺のそうじの後に、下北沢支部の活動賛同者である居酒屋「都夏」にて行われた。毎回のそうじの後には必ずメンバー揃って打ち上げ! これはシモキタチームの鉄則だそうです。
都夏(つげ)
東京都世田谷区代沢5−29−16
TEL:03−3410−8237

諸治:
そうですよね、NPOの活動やボランティアは、やっぱり時間も労力も相当大変だから、切れてしまわないようにしないと。シモキタは近くに学校が多いんで、大学生の参加率はやっぱり高いです。しっかりと実態のある活動を積んでいって、大学の環境系のサークルなんかとちゃんと連動した動きもつくっていきたいんですよね。


ハセベ:
そうだね。シモキタはそれにしてもそうじの後は必ず宴会なんだよね。

諸治:
そうですねー。汗かいた後のビールはうまい、ってことで、飲みたいから集まってる、そしてそうじをしてから飲む。そんなノリも正直ありますね。


ハセベ:
ぜんぜんいいと思うんだよね。楽しく続けていくというか、日常の中で続けていくというか。特別なことじゃないんだし。

諸治:
やっぱり、初めて参加してくれた人なんか、そうじ終わって飲みに行くと打ち解けられるじゃないですか。仲良くなって、また次にも参加しやすくなる。


ハセベ:
じゃあこんど、green bird全体の飲み会やらない? 福岡のメンバーもよく飲むよ。

諸治:
いいですね、ぜひその機会、作りたいですね!

●諸治 慶志郎(もろじ けいしろう)
1973年5月28日生まれ。東京都八王子市出身。キャスティング会社、PR会社等を経て2004年にイベントや飲食店のプロデュースキャンペーンのプランニング等をメインの業務にした有限会社フリーファクトリーを設立。現在、自社を運営する以上にgreen bird下北沢支部に愛情を注いでしまっている困った31歳の自称敏腕社長。
●ハセベ ケン
渋谷区議会議員/ NPO法人green bird代表
1972年3月東京都渋谷区神宮前に生まれる。専修大学商学部卒業。2002年に広告代理店(株)博報堂を退社。その後、ゴミ問題に関するNPO法人green birdを2003年1月に設立。原宿・表参道を中心にゴミのポイ捨てに関するプロモーション活動を開始する。2003年4月に渋谷区議に当選。現在、渋谷区議会議員・無所属(統一会派:未来の渋谷をつくる会)。 ハセベケン事務所ホームページ: http://www.hasebeken.net/
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