|
2009年 3月定例会 代表質問原稿
○十一番 長谷部健 何かちょっと空気がまったりしているので、元気出していきたいと思います。
まずは、青山病院跡地、東京都児童会館、宮下団地について伺います。
もちろん、この公有地の動向を注視していく意味で、交通・公有地問題特別委員会が発足したので、今後は委員会で議論がなされていくことは理解しています。また、この公有地を東京都は売却するとは言っていないので、現時点では、その考え、その状況を把握する段階であるとは思いますが、渋谷区としてどういった考えでいるかを最初の段階で整理しておく必要があると思います。具体的なプランというよりは、そのエリアのまちづくりのイメージというかテーマをきちんと行政として持っておきたいです。
この公有地を囲む渋谷・原宿・青山エリアは、世界でも有数の情報発信力のあるエリアです。特に、ファッション界では大注目のエリアです。既に世界のトップブランドが集結しています。このまちを訪れる人々も国際色豊かで、区民憲章にもある「東京の文化をにない、世界からたたえられる新しい価値をつくりだすまちにします。」を体現しているエリアです。
ここ四、五年ですが、このエリアを訪れる人々に少しずつ変化が見られます。御存じのとおり、アジアから訪れてくる人々が増えてきました。理由は明快、アジアで最もクールなエリアだからです。このエリアに憧れて、ここで学んで一旗揚げたいと思って来たりしているんです。
一方、資金力のある欧米のブランドは、日本を含むアジアの人を、消費者として位置づけています。もちろん商売ですから当然のことですし、消費を楽しみに来ている人を相手にするわけですから。もちろん欧米のブランドを敵と考えているわけじゃ全くなくて、もう既に自立しているというか、押しも押されぬトップブランドをサポートするというよりも、このエリアに憧れて学びたいと考えている人たちをサポートするほうが、区民憲章の「新しい価値をつくりだすまち」となるのではと考えます。
ですので、このエリアのテーマにアジアというキーワードを加えたらと提案します。例えば、青山病院跡地では、隣接する青山学院と組んで、アジアファッション学科を設置したり、病院機能を残してほしいという地域の声も大きいのですから、アジアをテーマにしたクリニックやリハビリ施設などもいいかもしれません。もちろんアジア一辺倒にする必要はありません。西洋とのハイブリッドな感じがいいでしょう。住宅をつくるときも、アジアの文化が反映された建築もありかと思います。アジアの文化や情報が世界に発信されることになるでしょう。もしかしたらアジアのファッション首都となるかもしれません。是非、この公有地の活用を考えていく中で、「アジア」というキーワードを据え、計画を立てていくということはいかがでしょうか。区長の御所見をお伺いします。
次に、地域コミュニティの活性化を目指すプロジェクトの提案です。
昨今の凄惨な事件や孤独死といった暗いニュースの根っこには、必ずと言っていいほど地域コミュニティの再活性化が懸案事項としてあります。今日御紹介するのは、こういった問題を解決するためにパリから始まった、名づけて「隣人祭りプロジェクト」です。
ことの発端は、一九九九年、パリ十七区のとあるアパートで起きた高齢者の孤独死でした。「住民同士の触れ合いがあれば、こんな悲劇は起きなかったはず」と同じアパートに住む三人の青年が住民たちに声をかけ、アパートの中庭でささやかなパーティを開催。それが隣人祭りの始まりでした。
十七区の小さなアパートで始まったパーティは評判が評判を呼び、パリ市全域へ、フランス全土へと広がり、現在では世界二十九カ国、千都市、約八百万人が参加する一大イベントとなっています。これは、二〇〇八年度のEUの調査結果です。
ルールは簡単です。同じ建物に住む人たちが中庭ホールに食べ物や飲み物を持ち寄り、食事をしながら語り合う。たったそれだけ。
だからこそ、だれもが気軽に参加し、楽しく集うことができるのです。
隣人祭りに参加した人たちは、こんなコメントを寄せています。
「とおりすがりに笑ってあいさつができるようになりました。それだけで、毎日は楽しくなるものですね」とか、「近所づき合いは面倒と思っていたけど、隣人祭りで気の合う仲間をアパートの中に見つけました」とか、「お隣に住むおばあちゃんの家に子どもがよく遊びに行くようになりました。お互い楽しく過ごしているみたいで、私も助かっています」とか、「隣人祭りの魅力は、御近所さんとほどよい距離感でおつき合いできること。だから長続きするのかな」とか。
隣人とほんの少し歩み寄る機会をつくること。この「隣人祭り」は、だれの心の中にもある「つながりたい」という気持ちを引き出すきっかけになります。それは、現代社会が抱える孤独、不安、ストレスをなくし、だれにとっても住みやすい、快適な地域社会をつくるための第一歩となるのです。
渋谷区でも、というよりは都会の特徴ですが、お祭りや地域行事にはちょっと足の向かなかった人、集合住宅の住民総会は参加するのが面倒という人、お年寄りや子どもたちと接点を持ちたいけど、何だか照れくさくて・・・といったような人たちに新しいつながりの場を提案し、だれにとっても快適で長続きする隣人関係のきっかけづくり、これがそのプロジェクトの目的です。
社会が逆風の中にあるからこそ、人と人がつながり、助け合うこと、求められていることの喜びを感じ、日々の暮らしを自分たちの手で豊かにしていくことが必要なのです。
具体的には、毎年五月、これはEU各国でこの時期に実施しているんですが、その五月のどこかの日曜日を渋谷区では隣人祭りの日とし、町会や商店街、安心見守りサポート隊などの協力を得ながら、まずはコンシェルジュになってもらう方々を募集します。コンシェルジュといっても仰々しいことは全くなくて、簡単に言うと、隣人祭りの趣旨を理解してもらい、パーティのオーガナイザーになってもらうだけです。たったそれだけです。
最初は参加者も少ないかもですが、続けていくことで大きなムーブメントに育てていきます。EU各国もそうしてムーブメントが起きています。
十年後、渋谷区では五月のとある週末は、近所同士が酒を酌み交わしながら語り合っている、そんな姿が想像できます。即効性はないかもですが、何十年かけて壊れてしまったコミュニティを復活させるには、楽しみながら長く続く仕掛けが絶対に必要です。こんな素敵な隣人祭りを渋谷区で公式に実施してみてはいかがでしょうか。区長の御所見をお伺いします。
次に、以前二〇〇七年九月の定例会でも提案いたしましたが、今こそ、この渋谷で協働型の環境キャンペーンの実施をということです。
軽くおさらいすると、シブヤロハスプロジェクトと銘打って提案した企画です。行政だけじゃなく、住民や企業と協働し、環境キャンペーンを実施しようというものです。そのときは前向きな御答弁をいただき、いよいよ渋谷区で実施だと感じたのですが、その後はこのキャンペーンはじわじわっとしか進んでいないように見受けられます。
幾つかの関係しそうな部署に行って話を聞いてくると、「ロハスという名前がだめだ」とか、「実際に企業がこの話に乗ってくるの」とか、実際に企業と話してから言ってよと言いたくなるくらいネガティブチェックのオンパレードです。中には、「オンブズマンが何を言ってくるかわからないので」なんて言う人もいたりしてびっくりです。いや、これには笑っちゃいました。オンブズマンは新しいことをするなと言っているわけじゃないと思うんだけどな。
僕は、このプロジェクトの重要なポイントは、早いとこ立ち上げ、続けていくことと考えます。まず第一弾を立ち上げます。こういったキャンペーンを実施している自治体はないですし、渋谷区という情報発信力という特性を持った地域ですから、注目されることは間違いないでしょう。そうすると、第二回に向け、今度は周りから問い合わせや情報やアイデアが集まり出し、第一回よりもスケールアップした第二回が開催され、三回、四回、五回と回を増すごとによりよいキャンペーンになっていくはずです。まあ、これを言うとますます失敗できないということになって、ネガティブチェックが厳しくなったりしちゃうわけですけれども、是非トライ&エラーを恐れずに、来期こそ形にしたいです。区長の御所見をお伺いします。
最後に、小学校の校庭に夜間照明をというお願いです。
先日、夕方にとある小学校の校庭を見てみると、放課後クラブで子どもたちが、暗くなった校庭で遊んでいました。サッカーをしていたのですが、ほとんどボールが見えていないのです。冬場は日が短いので当然なことなのですが、見ていて何とも言えない複雑な気持ちになりました。
僕らの子どものころと違い、遊び場が格段に少ない今の子どもたちにとって、校庭は安全に伸び伸びと遊べる数少ない場所です。であれば、数少ない遊び場を充実させていくということ、これが今の渋谷区に必要なことじゃないかと考えます。
照明が設置されることは、近隣住民の理解が必要なことですが、近隣に住民も少なく、設置が可能な学校もあるのではと思います。また、設置されれば、十九時半くらいまではきっと校庭が使えるようになると思うので、そうなると、子どもだけではなく、地域スポーツの活性化にもつながるのではと考えます。是非前向きに検討していただきたいのですが、区長の御所見をお伺いいたします。
議会活動TOP(MENU)へ
|